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今回取り上げるアッヴィはアメリカのバイオ医薬品会社です。
M&Aで業績拡大中。特許を持つリウマチ薬「ヒュミラ」がバカ売れで業績好調、増配率が高いです。
では詳しく見ていきましょう。
配当金生活を送るための投資先を考えるとき、配当利回りも大事ですが、増配率にも注目しています。
米国株の中で増配率と言えばまずなんと言ってもアッヴィの増配率に目がいきます。
以下、6年間の配当と増配率です。
年 | 配当 | 増配率 |
2013 | 1.60 | - |
2014 | 1.66 | 3.8% |
2015 | 2.02 | 21.7% |
2016 | 2.28 | 12.9% |
2017 | 2.56 | 12.3% |
2018 | 3.59 | 40.2% |
2019 | 4.28 | 19.2% |
2020 | 4.72(予定) | 10.3%(予定) |
出典 ABBV公式サイト「Stock information」
2013年から2019年の6年平均の増配率は18.35%です。
2020年が予定通り4.72ドル支払われれば7年平均での増配率は17.2%になる予定です。
株を保有しているだけで毎年17.2%も配当が増え続けるなんて驚異的な数字です。
アッヴィを配当再投資した場合20年後の利回りはいくらになるか
ではアッヴィを20年間配当再投資した場合の20年後の配当利回りはいくらになるのかシミュレーションします。
管理人はアッヴィを利回り6.9%(税引き前)で購入しましたので4.9%(税引き後)として計算します。
条件
配当利回り4.9%(税引き後)で購入
20年間の平均増配率は17.2%
20年間配当を再投資する
計算方法は4.9+17.2%+17.2%+17.2%・・・と17.2%を20回足します。
結果、117%でした。
ではちょっと条件を緩めてみます。
管理人の米国株主力銘柄の平均増配率が6%くらいなので増配率を6%に設定してみます。
条件
配当利回り4.9%(税引き後)で購入
20年間の平均増配率は6%
20年間配当を再投資する
結果、15.7%でした。
20年後に資産を年15.7%で回せるのなら十分な気がします。
ではもし増配率が半分の3%だったらどうなるでしょう。
投資は最悪のケースも考えておかねばなりません。
条件
配当利回り4.9%(税引き後)で購入
20年間の平均増配率は3%
20年間配当を再投資する
結果は8.8%でした。
この結果なら別にアッヴィじゃなくても良いと思いますが、あくまで途中で無配や減配になったときのリスクを考慮しての平均3%でのシミュレーションなので何も起こらなければもっと良い結果になるかと思えます。
ここまでアッヴィの増配率は高いことが分かりましたが、では今後はどうなるのでしょう。
今までは特許を持つリウマチ薬「ヒュミラ」がバカ売れで業績好調でしたが、2023年に特許が切れる予定です。
アッヴィは売上の半分以上が「ヒュミラ」に頼っている構造になっています。このままだと2023年以降は売上が半分以下になってしまいます。
その対策として実はアイルランドのしわ取り薬「ボトックス」などを販売するアラガンを6兆7000億円で買収を予定しています。契約完了は2020年5月の予定です。
また関節症性乾癬薬の「スキリージ」も想定以上に伸びています。
こういった状況を踏まえると一時的にM&Aにより大きな費用がかかるが、2023年以降も十分利益を上げていけるであろうと予測できます。
ただそれが「ヒュミラ」の売上を超えるかどうかが増配率を左右するところでしょう。
管理人は20年など長期で保有するのであれば平均増配率は10%以下になると考えており過剰な期待はしていませんが、業績好調な時に中期で保有して資産増加に貢献させるという戦略も取れますので面白い銘柄の1つかと考えます。
今後も見逃せない銘柄の1つです。ではまた。